top of page
古鏡模型標本
坂口宗大
湖州鏡とは平安時代後期から鎌倉時代にかけて中国の宋から大量に輸入され始めた鏡であり,人々の日常生活の必需品となった。女性の装束や葬儀や武将のひげの手入れなどにも使用された。
また墓には,埋葬された人物が生前に使用していたこの鏡を副葬品とすることがあった。室町時代には湖州鏡を模した「和鏡」が国内で作られるようになった。「湖州」とは現在の浙江省呉興あたりにある鏡の製作地を示しており,「石家」は鋳造者の家名をあらわしている。 湖州鏡の背面に「湖州真石家」などといった銘文が鋳出されており,薄手で無文,素紐というシンプルな点が特徴的な鏡である。このタイプの銘文は,宋鏡中でもっとも多く見られるものである。この鏡は方形,円形,八花形,六花形,八稜形,六稜形など形が種類豊富であり,室町時代になると,鏡の製作技術が進歩したことで,より似たような形の鏡がつくられるようになった。
また,当時の人々の多種多様な好みが反映された形の鏡がつくられるようになった。

bottom of page