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台湾蘭嶼ヤミ族帽子

​森下岳飛

ヤミ族とは,別名タオ族といい,台湾本土から南東に60キロメートル離れた蘭嶼島(ランユー島)に住む台湾の原住民である。現地は漁業が盛んであり,船が完成した際に行われる「進水祭」や,「飛魚祭」という祭りも開催されるほど,魚に密接な暮らしをしている。衣装は海と深く結びついた生活に適した実用的なデザインで,男性はふんどしと籐(ヤシ科のつる植物)で作られた兜を身に着ける。この兜は,2024(令和4)年の蘭嶼島への観光者の写真にも写っているため,今でも作られているものだと考えられる。資料の帽子は,その兜と同じ物であると考えられる。帽子の内側には,装着するための紐が取り付けられていた。形は直径29.2cm,高さが16.3cmの円錐形をしている。全体的に焦げ茶色をしていて,蔓が縦横交互に編まれていた。帽子の裏側が毛羽立ったり,頭頂部にいくつかの割れ目があるため,相当前に作られたものと考えられる。1930年代の写真には,兜とふんどしのみで生活している人々の様子が写っているが,現在では,この伝統的な服装は祭礼の時にのみ見られる。 

​作成 学習院高等科 2年総合「博物館を知ろう」

WEBミュージアム班 武村龍弥 村瀬貴久 亀井忠昭 西本景哉
図録編集班 木越公威 坂口宗大 田中俊輔 橘髙峻正
表紙作成班 樋田奏 出口朋樹 森下岳飛 澁谷皆利
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